2023年11月27日
ハンドクリームの有効成分と正しい使い方
冬になると急速に乾燥が進み、手荒れしやすくなりますよね。しっかりハンドケアしていてもなかなか改善しないという方は、正しく使えていないのかも…。今回はハンドクリームの有効成分と選ぶときのポイント、そして正しい使用方法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
効果のあるハンドクリームの成分
【保湿成分】…ヘパリン類似物質、尿素、グリセリンなど
保湿成分には、肌に潤いや水分を与える「ヘパリン類似物質」、硬くなった角質を柔らかくする「尿素」、水分を保つ「グリセリン」などがあります。そのほか、肌の潤いを保つ「ヒアルロン酸」や「セラミド」などの成分も保湿には効果的です。
【回復成分】…ビタミンE、ビタミンAなど
回復成分には、血行促進・必要な栄養素を肌に補給しターンオーバーを整える「ビタミンE」、皮脂の分泌を促進・壊れた角質層を復活・活性酸素を取り除く「ビタミンA」などがあります。ひび割れやあかぎれなどの肌荒れを繰り返す場合には、回復を早める手伝いをしてくれる成分「ビタミン」が含まれたものが効果的です。
選ぶときのポイント
ハンドクリームにはどれも保湿効果があるように思いますが、お悩みの症状によって使い分けるのが効果的です。乾燥や手荒れの症状が進んで、ひび割れやあかぎれができている場合は、成分によっては、しみることがあるのでご注意ください。
ポイント①:乾燥を重視する
保湿成分にも、油で油膜を作って水分を閉じ込めるタイプ、潤いを与えるタイプ、水分を引っ張るタイプなどがあります。べたつきやサラッと感など使い心地に違いがあるため、好みのものを選びましょう。
しっかり保湿したい時には「ヘパリン類似物質」や「ワセリン」が入っているものがオススメ。
ポイント②:炎症を重視する
赤みや腫れがあるときは、抗炎症成分が入ったものを選びましょう。市販で買えるものの中でいうと、「アラントイン」という成分は、組織修復作用や抗刺激作用があり、傷ついた皮膚を修復するのを助けてくれます。「グリチルリチン酸ジカリウム」という成分は肌荒れを抑え、かゆみや赤みを和らげます。
これらの成分に保湿成分が加わっているものも多いので、使いたい成分が配合されているかを確認して選ぶと良いでしょう。
ポイント③:血行促進を重視する
血行促進することで、新陳代謝を整えたり肌に栄養素を届けたりするには「ビタミンE」や「ビタミンA」が入ったものを選びましょう。「ビタミン」は、肌荒れや肌トラブルからの回復を早めてくれます。繰り返すひび割れやあかぎれにお悩みの人は、ビタミンが配合されているか確認して選ぶと良いでしょう。
ハンドクリームの正しい使用方法
塗るタイミング
ハンドクリームを塗るのに重要なのが「タイミング」です。以下のようなタイミングで、意識してこまめに塗ることを習慣にすると効果が発揮できます。
・乾燥を感じたとき
手の乾燥を感じたら、ハンドクリームを塗りましょう。特に、空気が乾燥する秋から冬は手も同様に乾燥しやすく、乾燥が原因でカサつきやかゆみが気になることもあると思います。日中は、バッグにハンドクリームを入れて、外出先でもこまめに保湿しましょう。
・手洗い後やお風呂上がり
手を洗うと石けんやハンドソープによって手のうるおい成分も洗い流してしまいます。手の水分を拭き取ったらすぐにハンドクリームで保湿しましょう。お風呂上がりも同様です。
・寝る前
寝る前は一日の疲れをいたわるようにマッサージしながらなじませましょう。日中はベタベタしたクリームだと気になるかもしれませんが、就寝中は手を使わないので高保湿の濃厚なクリームでしっかりとケアするのがおすすめです。手の乾燥状態に合わせて、気になったときに一日に何度でもハンドクリームを塗り、手肌をケアするように心がけましょう。
適切な量
ハンドクリームを効果的に使うには、適量を守ることが大切です。保湿効果が高いハンドクリームでも、一回に使用する量が少ないと効果は期待できません。目安は、人差し指の指先から第1関節までの長さで、乾燥などで手荒れがひどい状態であれば人差し指の第2関節くらいまでの量をたっぷりと使うのがオススメです。たっぷりと使う方がしっかり保湿できて、手荒れ予防の効果が期待できます。ただし、量が多すぎるとベタベタしてしまい、塗った直後の手を使った作業がやりにくくなるので、使用するシーンや手の荒れ具合などに応じて使う量を調整しましょう。
効果的な塗り方
ハンドクリームはマッサージするように塗るとなじみやすく成分も浸透しやすくなります。その際、力を入れてこすると肌への刺激となり、手荒れが起きやすくなったり手荒れが悪化したりしてしまうことがあるので注意しましょう。
1. まずは手を洗って清潔な状態にする
2. 手の甲に適量のハンドクリームを取る
3. 両手の甲を重ね合わせるようにして、ハンドクリームを広げる
4. 手のひらを使い、親指側から小指側に向かってすりこむようになじませる
5. 乾燥しやすい爪の周り、指の股を意識して指一本ずつていねいに塗り伸ばす
手の側面は、乾燥や肌トラブルが起きるイメージはないかもしれませんが、書く作業やマウスの操作をするときに摩擦が起きやすい部位です。特にデスクワークの方は、無意識のうちに負荷をかけていることが多いので、塗り忘れのないようにしましょう。