
2025年08月28日
災害時のストレスを減らす!簡易トイレの選び方
災害に備えて非常食や飲み水をストックしていても「簡易トイレ」の備蓄はつい後回しになりがち。特に小さなお子さんや高齢の家族がいるご家庭では、安心して使える「簡易トイレ」があるかどうかで災害時の生活の快適さが大きく変わります。
この記事では、衛生面や使いやすさ、家族みんなが安心できる簡易トイレの選び方をわかりやすくご紹介します。防災週間を機にぜひ見直しましょう。
なぜ簡易トイレが必要なのか?
災害時、普段の食事ができない生活は想像できていても、トイレがない生活は想像できていない方が多いです。普段と違う環境での生活は、精神的ストレスが大きいです。少しでもストレスを少なくするためにも快適な環境づくりの備えをしておきましょう。
①断水する可能性がある
地震や台風などで、水道管が破裂し断水する可能性があります。断水してもトイレは水を流さず使用すればよいと考える人もいるかもしれませんが、匂いや衛生面での問題が発生するため、水を使わなくてよい簡易トイレが必要不可欠です。
②建物の倒壊で使用できなくなる
地震などによって建物が倒壊したり便器が破損したりして、物理的にトイレが使用できないケースもあります。このような場合に備えて、簡易トイレが必要です。
③仮設トイレの運搬に時間がかかる
災害発生時には、被災していない地域から仮設トイレが運ばれてくることがありますが、遠方からの運搬で、必要な数が届くまでに時間がかかります。そのような場合に備え、すぐに用意できる簡易トイレの用意があると安心です。
④不安感からトイレの回数が増える
水や電気が使えない環境、さらには避難所暮らしとなると、不安感や緊張感からトイレの回数が増える可能性があります。我慢していると、脱水状態になることもあるため、いつでも安心してトイレができる簡易トイレを備えておくことはとても重要です。
簡易トイレの種類と特徴
簡易トイレは大きく分けて3つのタイプに分かれています。便器が使えるなら①『便器につけるタイプ』、断水して便器も使えない状態なら②『片手タイプ』か③『簡易便器タイプ』がおすすめです。
①便器につけて使うタイプ
便器につけて使うタイプの簡易トイレは、便器に汚物袋を設置して使用します。断水していて便器が無事であれば使用できます。袋を設置して用を足すだけのシンプルさと、個室トイレで用が足せるのがメリットです。
②片手で持って使用するタイプ
片手で持って使用するタイプの簡易トイレは、片手で容器を持ち、局部にあてて用を足します。コンパクトなので持ち運びに適している点がメリットです。断水した時や、建物や便座が壊れている時、屋外での使用も可能です。
③簡易便器がついているタイプ
簡易便器がついている簡易トイレは、便座がついているので座って用を足すことができます。組み立てて使用するのが一般的で、プラスチック製のものや紙製のものがあります。プラスチック製は耐久性があり、繰り返し利用ができる点が、紙製のものは使い捨てですが、安価な点が特徴です。
使う人や用途に合わせた選び方のポイント
大きく分けると3つのタイプがありますが、その中でも使い勝手や備蓄のしやすさが異なります。実際、使うときの状況や持ち運びのしやすさ、用途などに応じて選びましょう。
①『使いやすさと衛生面』
消臭効果のある凝固剤付きや、丈夫で透けない袋で使い捨てタイプや処理後にしっかり密閉できるタイプなら片付けも簡単で衛生的です。ニオイや菌の広がりを防ぎ、避難生活でも周りの目を気にせず快適さを保つことができます。また、軽量でコンパクトなものなら自宅での設置もかさばらず、避難所への持ち込みや持ち運びもラクです。
②『女性や子どもにも安心な工夫 』
プライバシーに配慮された、ポップアップ式の簡易テントや目隠しになるカバーがあると、女性や思春期の子どもも安心して使いやすいです。また、座ったときにグラつかないものを選ぶと子どもや高齢の方でも安心です。
③『家庭用とアウトドア用を分ける』
家庭用は「衛生性・安定感・備蓄性」、アウトドア用は「携帯性・簡便さ・処理のしやすさ」が選定キーワードです。急な天候の変化で外出先で災害に遭うことも考えられるので、それぞれの用途に合わせて準備をしておくと良いでしょう。
備蓄の目安はどのくらい?
簡易トイレの備蓄の目安は、一人あたり35回分(7日分)が必要といわれています。特に家族が多いご家庭は、コンパクトに収納できて人数分を備蓄できるものがおすすめです。また、袋や凝固剤の追加購入がしやすいタイプだと長期的にも便利なので、購入する前にチェックしておくと良いでしょう。
【まとめ】安心のために今から備えておこう
災害が発生すると、断水などによりトイレが使えなくなる可能性は十分にあります。万が一の時に備えて簡易トイレも用途や使う人に合ったものを今のうちに用意しておきましょう。備蓄の目安は一人あたり35回分(7日分)です。タイプによって特徴や使い方が異なるので、購入する前によく確認して、備蓄しておくことをおすすめします。