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冷蔵・冷凍どっち?さつまいもの正しい保存方法と栄養効果

2025年10月28日

冷蔵・冷凍どっち?さつまいもの正しい保存方法と栄養効果

さつまいもは、単に「炭水化物補給」「おやつ」としてのイメージが強いかもしれませんが、美容や健康にも効果的な栄養素が多く含まれています。本記事では、さつまいもの豊富な栄養素を逃がさず、長期的においしく味わうために正しい保存方法を解説します。ぜひ参考にしてみてください。

さつまいもに含まれる代表的な栄養素


「おいも=炭水化物」という印象があるかもしれませんが、100gあたりのカロリーが126kcalで栄養成分は【たんぱく質1.2g】【脂質0.5g】【炭水化物33.1g】と、エネルギー源として優れています。さらに、ビタミンやミネラルもバランスよく含まれていて、“準完全栄養食”として紹介されることもあります。

【代表的な栄養素】
・食物繊維:腸内環境を整え、便通改善に役立つ
・ビタミンC:加熱しても壊れにくく、美肌づくりをサポート
・カリウム:むくみ・高血圧予防に効果的
・ビタミンB群・ミネラル:代謝促進や骨・歯の健康維持に関与

そのほか、カルシウム、マグネシウム、葉酸なども豊富に含まれています。

さつまいもの健康効果と美容効果


さつまいもは栄養バランスがよく、美容や健康にうれしい効果をもたらすスーパーフードです。特に皮や皮の近くにはアントシアニンやカルシウムが多く含まれているため、「皮ごと食べる」調理法がおすすめです。ただし、栄養効果の観点から、砂糖やバターを多く使う調理法や食べ過ぎには注意が必要です。

腸内環境を整える

さつまいもに含まれる「食物繊維」と「ヤラピン」は腸の働きを助け、排便を促す成分です。腸内環境が整うことで、肌荒れ予防や免疫力アップにもつながります。

むくみ・高血圧予防

「カリウム」は体内の余分なナトリウムを排出し、血圧上昇を抑えるミネラル。むくみやすい方やデスクワーク中心の方には特におすすめです。

老化予防・美肌づくり

加熱しても壊れにくい「ビタミンC」に加え、「ポリフェノール」「β‐カロテン」などの抗酸化成分も含まれています。これらが紫外線ダメージや老化の原因となる活性酸素の除去を助け、内側から美肌を支えます。

ダイエット効果

さつまいもは低GI食品に分類され、血糖値の急上昇を防ぎ、満腹感を持続させます。食物繊維やミネラルも豊富で、ダイエット中の炭水化物の代替としても最適です。

おいしいさつまいも選び方


品種によって甘さや食感が大きく異なるさつまいも。まずは見た目で新鮮なものを見分けましょう。

【新鮮なさつまいもの見分け方】
・皮につやがあり、しっとりしている
・ひび割れや変色、乾燥が少ない
・芽が出ていない
・ずっしりと重みがある

品種別の味わいの特徴

代表的な品種を「ねっとり系」「しっとり系」「ほくほく系」に分けて紹介します。調理法に合わせて品種を選び、いろんな味わいを楽しみましょう。

■ねっとり系


濃厚な甘みととろける食感が特徴。低温でじっくり焼くと甘みが増し、スイーツのような味わいに。

【おすすめ料理】焼き芋・干し芋・スイートポテト・プリン・タルト など

【代表品種】
・紅はるか:蜜のような甘さ。干し芋にも人気
・安納いも:糖度16度以上。とろけるような濃厚さ
・紅まさり:上品な甘さでバランスが良い

■しっとり系


ほどよい甘さとクリーミーな舌触りが魅力。スイーツやポタージュに向いています。

【おすすめ料理】スープ・ペースト・モンブラン・パン生地・お菓子類 など

【代表品種】
・シルクスイート:なめらかで“シルク”のような食感
・パープルスイートロード:アントシアニン豊富。彩りも美しい
・クイックスイート:加熱で早く甘くなる品種

■ほくほく系


昔ながらの香ばしさと素朴な甘みが特徴。おかずやおやつどちらにも使いやすい万能タイプ。

【おすすめ料理】天ぷら・煮物・大学芋・芋けんぴ など

【代表品種】
・紅あずま:香ばしさと甘みのバランスが良い定番
・鳴門金時:上品な甘さで和食にも合う
・高系14号:金時系の元祖。ほくほく感が強い
・白いも:煮物や天ぷらにぴったりの控えめな甘さ

さつまいもの保存方法|常温・冷蔵・冷凍の違い


栄養豊富なさつまいもも、保存方法を間違えると風味が落ちてしまいます。ここではそれぞれの保存方法を解説します。

常温保存の方法と期間

丸ごと保存するときは常温保存が適しています。最適温度は「10〜13℃」。以下の手順で保存します。

・土つきのものは洗わず軽く土を落とす
・新聞紙やキッチンペーパーで1本ずつ包み、風通しの良い冷暗所へ

▶保存期間:約1〜2か月(状態が良ければ3か月以上)
※高温多湿や水分の付着はカビ・腐敗の原因になるため注意しましょう。

冷蔵保存の注意点

冷蔵庫(特に5℃以下)での保存は低温障害を起こしやすく、風味が落ちやすいのですが、カット済みや加熱済みの場合は例外的に冷蔵OKです。
・切り口をラップで密封し、野菜室で保存

▶保存期間:2〜3日程度

【NG例】
・洗ってから保存する
・丸ごと冷蔵(変色や劣化の原因)
・直射日光や高湿度の場所に置く

冷凍保存で甘みを引き出す方法

長期保存には冷凍保存が便利です。下処理をしてから冷凍することで、風味と栄養をキープすることができます。再加熱すれば、炒め物・スープ・スイーツなどに再利用できます。

・蒸す・焼く・茹でるなど加熱してから冷凍
・食べやすいサイズにカットして保存袋へ
・皮付きのまま冷凍で水分保持
・解凍時は自然解凍または電子レンジで温め

▶保存期間は約1か月

芽が出た・カビが生えたときの対処法


芽が出たさつまいもは「追熟」が進んだ状態。甘みは増しますが、でんぷんが消費されるため風味が変わります。早めに食べるか、冷凍保存するのがおすすめです。カビや黒ずみ、異臭、柔らかくなったものは食用にしないでください。

まとめ|さつまいもをおいしく保存して旬を楽しむ


旬のさつまいもは、栄養が豊富で保存方法を工夫すれば長くおいしさを楽しめる万能食材です。正しい保存温度や調理法を知っておくことで、甘みや食感、栄養価をしっかりキープできます。

【正しい保存方法のポイント】
・丸ごと:新聞紙に包み10〜13℃の常温保存
・カット済み:ラップで包み冷蔵保存(2〜3日)
・加熱後:冷凍保存で約1か月

秋の味覚として人気の高いさつまいもを、焼き芋やスイーツ、おかずなどさまざまな料理に取り入れて、健康的で豊かな食卓を楽しみましょう。