2022年05月27日
【ガスのススメ】ガス給湯器の設置について
ご自宅でよく利用されているガス給湯器ですが、10年程度で交換が必要と言われています。その時期に来ている方の中には交換しなければ、という思いと共に、ガス給湯器の「設置場所」について気になるのではないでしょうか?
この記事では、ガス給湯器の交換、あるいは新規設置を検討されている方向けにガス給湯器の種類や設置基準について、解説します。
ガス給湯器の設置場所について
まずはガス給湯器の設置場所についてです。ガス給湯器には屋内・屋外それぞれのタイプがあり、メリット・デメリットも異なります。この点について解説します。
屋内設置タイプ
キッチンや浴室に設置されることが多い室内給湯器ですが、ガス給湯器の給排気方式別でFFタイプ(強制給排気タイプ)、FEタイプ(強制排気タイプ)の2種類に分類されます。
ガスでお湯を沸かす給湯器の場合、空気を通過させる給排気の仕組みが安全上重要な部分です。
屋内設置タイプの種類
室内設置タイプには、主にFFタイプとFEタイプの2種類があります。
1つ目はFFタイプです。室内に設置されていますが、外部からガスを燃焼させるために必要な空気を取り入れて、外部に排出する給湯器の一種です。FFタイプの特徴は、壁を抜けて給湯器を設置する場所までパイプを通す為、給湯器を設置できる場所が限定されます。
また、FFタイプはファン等の動力で強制的に気流を発生させる給湯器です。すべての屋内給湯器の中で最も安全であるため、現在使用されている屋内給湯器のほとんどはこのタイプとなります。
もう1つはFEタイプです。FEタイプは屋内に設置された給湯器ですが、給湯器本体の吸気口から室内の空気を取り入れ、配管で外部に排出するのが特徴です。FFタイプと同様に、FEタイプも動力を使い排出するタイプです。こちらも排気には壁を貫通する配管が必要となるため、設置場所は配管可能な位置に限定されます。
屋内設置タイプのメリット
屋内設置型の一番のメリットは、給湯器が故障する原因となる水漏れや給湯器の異音に気付きやすいという点です。屋外に設置する給湯器より異変に気付きやすく、故障の早期発見に繋がります。
また、リモコンや配管が全て屋内にあるので、リモコン線が腐食しにくく、配管の凍結予防のための処置も不要です。特に屋外設置の場合は、リモコン線が腐食してしまう場合が多いので、屋内設置の方が安心です。
屋内設置タイプのデメリット
屋内設置のデメリットの1つは、生活スペースを犠牲にしてしまう点です。床置き型はさることながら、壁掛けにおいても壁面に飛び出して設置となってしまうため、空間を占有するだけでなく、見た目の面でも圧迫感を感じることでしょう。
もう一つはメンテナンスに気を遣う点です。給湯器は水を扱うため、長期間利用すればサビなどでどうしても汚れてしまいます。メンテナンスや分解時はどうしても気を使わなければならないわけです。
屋外設置タイプ
次に屋外型です。屋外型には設置方法に応じて大きく2種類のタイプがあります。これらの種類とメリット・デメリットについてここで解説します。
屋外設置タイプの種類
1つ目は屋外壁掛けタイプです。
一戸建ての外壁やマンションの壁面に直接固定される給湯器となります。 給湯器の下から配管が出てきますが、カバーで隠すことができるので、外観を損なうことはありません。
2つ目は屋外据置タイプです。 屋外壁面に設置できない環境や店舗で使用されます。 FFタイプ(強制給排気タイプ)とFEタイプ(強制排気タイプ)の2種類があります。
屋外設置タイプのメリット
屋外タイプは屋内タイプのデメリットをカバーできる点になり、1つ目は居住スペースを犠牲にしない点、2つ目は気を遣わずメンテナンスできる点です。
屋外に設置するため、生活スペースを犠牲にしないのはご説明の必要もないでしょう。また屋外に設置すればメンテナンスも屋外で実施できるため、サビ汁を考慮した養生が必要ないなどメンテナンスを楽に実施できる点も特徴といえるでしょう。
屋外設置タイプのデメリット
逆にデメリットですが、こちらも屋内設置タイプのメリットすべてが、屋外設置タイプのデメリットになります。外部に設置してあるため、どうしても不具合に気付きづらくなってしまいます。また外に置けば屋内設置とは異なり、風雨にさらされるようになりますので、配管やリモコン線などが腐食しやすくなり、リモコンが効かない、漏水、凍結などのトラブルが発生しやすくなります。 ガス給湯器を設置する際の具体的な設置基準を見てみましょう。給湯器を設置する際に注意すべき4つの主要なポイントがあります。その基準とは下記のとおりです。 ●可燃物と排気出口の距離 これらの基準をしっかり守らないと、建物内に誤った方法で配管設置され、最悪の場合、火災につながる恐れがありますので、必ず遵守するようにしましょう。尚、メーカーによって規格が若干異なりますので、詳細は設置機器のメーカーにお問い合わせください。 次に大きな悩みとなるのが、給湯器をお風呂とキッチン、どちらにつけるか?という点です。それぞれ別々に給湯器を付けるという判断もあるかもしれませんが、コストがかかるためあまりお勧めできる方法ではなく、一般的には一か所につけることになるでしょう。それではどちらに寄せるべきでしょうか? 答えは、基本お風呂をベースとして考えます。給湯器と利用場所の距離は、お湯が出るまでの距離となります。考えてみてください。冬場の寒いときにお風呂のシャワーと台所、すぐにお湯が出てほしいのはどちらですか?意見は分かれるでしょうか、お風呂と答える方が多いのではないでしょうか? 設置場所を選ぶ際、近い=お湯が出るのが早い、と考えた場合、どちらが最適か?考えることが重要です。 いかがだったでしょうか?皆さんがよく利用されているガス給湯器にも設置場所に応じて大きく2種類あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。また細かい設置方法にも注意点があります。 給湯器交換時には是非この記事を参考に、設置するタイプや具体的な設置場所を検討されてはいかがでしょうか?
給湯器設置場所を決めるポイント
屋内外でそれぞれタイプがあり、特徴も異なるガス給湯器ですが、設置する際、気を付けるべきはどのような点でしょうか?ここでは設置基準と、給湯器を一番よく利用するお風呂とキッチン、どちらを優先すべきか?という2点について解説します。給湯器設置場所の基準
●可燃物と装置本体の距離
●開口部と排気出口の距離
●点検・修理スペースの確保お風呂とキッチン、どちらが優先か?
まとめ